屋根塗装でタスペーサーが必要な理由とは?メリット・デメリットを解説

屋根塗装を検討している方にとって、見積書に記載されている「タスペーサー」という言葉は耳慣れないかもしれません。
しかし、タスペーサーは屋根塗装の仕上がりに大きな影響を与える重要な部材です。
この記事では、タスペーサーの役割やメリット、そして必要な人と不要な人について詳しく解説します。
これを読むことで、屋根塗装の際にタスペーサーの必要性を適切に判断できるようになるでしょう。

□屋根塗装とタスペーサーの関係

屋根塗装の見積もりに「タスペーサー」という項目を見かけたことはありませんか。
タスペーサーとは、株式会社セイムが製作・販売する縁切り部材で、スレート屋根の塗装時に塗料が屋根材同士の隙間を塞いでしまうのを防ぐために使用されます。

1:タスペーサーの基本機能

タスペーサーは、塗料が屋根材同士の隙間をふさがないようにすることで、通気性を確保し、雨水の浸入を防ぎます。
これにより、屋根内部の結露を防ぎ、長期的に屋根の耐久性を保つ効果があります。
また、従来の縁切り作業に比べて作業時間と費用を大幅に抑えられるため、コストパフォーマンスにも優れています。

2:タスペーサーの種類と特徴

タスペーサーには主に「タスペーサー01」と「タスペーサー02」があり、それぞれ異なる特徴を持っています。
タスペーサー01はZ型の構造で、毛細管現象による浸水を防ぎ、通気性も向上しています。
また、バネのような構造で最大80kgの負荷に耐えられるため、非常に強度があります。
一方、タスペーサー02はスレートの劣化が少ない場合に使用され、手軽に挿入できる利便性があります。

3:タスペーサーと従来の縁切り工法の違い

従来の縁切り作業は、塗装後にカッターや皮スキを使って行うもので、時間と費用がかかる上、屋根材を破損するリスクも伴います。
これに対し、タスペーサーを使用することで、作業は1~2時間程度で完了し、仕上がりも美しくなります。
タスペーサーを使うことで、屋根材に足跡がついたり、塗料が再度密着する心配もなくなります。

□タスペーサーが必要な人・不要な人

タスペーサーはすべての屋根に適用できるわけではありません。
ここでは、タスペーサーが必要な人と不要な人の特徴を詳しく見ていきましょう。

*タスペーサーが必要な人

1:スレート屋根を持っている

スレート屋根の場合、タスペーサーの効果が最大限発揮されます。
塗装の仕上がりを美しく保つために重要です。

2:初めて屋根塗装をする人

初めて屋根塗装を行う場合、従来の縁切り作業よりもタスペーサーを使用する方が、作業時間も費用も抑えられ、安心して依頼できます。

3:施工時間を短縮したい人

施工時間をできるだけ短くしたい場合、タスペーサーを使用することで効率的に作業が進みます。
これにより、人件費も抑えられます。

4:工事費用を抑えたい人

費用をなるべく抑えたいという方にとっても、タスペーサーは魅力的な選択肢です。
従来の方法よりもコストパフォーマンスに優れています。

*タスペーサーが不要な人

1:スレート以外の屋根材を持っている

スレート以外の屋根材にはタスペーサーを使用できません。
そのため、他の方法で縁切り作業を行う必要があります。

2:スレート屋根の劣化が激しい場合

スレート屋根が大きく劣化している場合、タスペーサーを使用することで逆に屋根材を損傷させるリスクがあります。
こうした場合は他の補修方法を検討するべきです。

3:野地板が劣化している場合

屋根材の下にある野地板が劣化していると、タスペーサーの効果を十分に発揮できません。
まずは野地板の補修が必要です。

4:屋根材同士に大きな隙間がある場合

屋根材同士に4㎜以上の隙間がある場合、タスペーサーは適用できません。
そのため、こうした場合は他の補修方法を検討しましょう。

□まとめ

タスペーサーは屋根塗装の効率を大幅に向上させ、仕上がりの美観を保つための重要な部材です。
スレート屋根で初めての塗装を行う方や、施工時間と費用を抑えたい方にとって、タスペーサーは非常に有用です。
一方で、スレート以外の屋根材や大きな劣化が見られる場合には使用が適していないため、状況に応じた判断が求められます。
この記事を参考に、あなたの屋根塗装に最適な選択をしてみてください。